先月、日本でもダニにかまれた事による感染でニュースになっていました。
草むらが多い場所や田舎地方でだけ、このような事件が起きていると思っていませんか?
なんと大都会でも、感染の危険性があるのです。
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今回、スペインの首都マドリードで成人男性がこのダニによる感染症が
報告されました。
ダニからヒツジ・ヤギなどを介して成長していくと言われています。
<クリミア・コンゴ熱の正体は?>
1944年~1945年にクリミア地方にてソビエト連邦兵士間で
1956年コンゴ地方(中部アフリカ)で
広まった事により、このような命名がされた
クリミア・コンゴ熱ウイルス
出典 kenko.karada555.info
生息地は、アフリカ地方・東ヨーロッパ・中近東・中央アジア諸国・アジア南部
となっておりかなり広い範囲で生息している可能性があります。
<症状>
このクリミア・コンゴ熱ウィルスを持ったダニにかまれた後
3~12日の潜伏期間を経て、突然の高熱(40℃)に見舞われます。
高熱の他に、頭痛・関節痛・筋肉痛・腹痛・結膜炎などの症状があり、
発病して数日で、いたるところの粘膜へと
ウィルスが浸透していくことにより
各粘膜に紫斑が現れます。
<対処法・治療法>
専門の病院で、血液検査の後、抗生物質の投与と
抗ウィルス剤の治療が必要となります。
しかし、ここで大きな問題が!
このウィルスは空気感染による
ヒトからヒトへの感染度が極めて高く
このウィルスだと知らずに治療をした看護婦が
今回マドリードの病院で2次感染している事がわかりました。
発病したこの男性は、数日後に病院にて死亡が確認されており
2次感染した看護婦は、他の病院にてかくり治療を行っています。
今回、この男性と接触したと思われる約200人もの人
(多くは病院関係者)をウィルスチェックしているようです。
ダニにかまれた後の、潜伏期間が長くて12日もある事から
他の人への感染が懸念されているのが現状です。
スペインマドリードは多くの外国人が観光で訪れる場所であり
このウィルス感染の報告は、観光客にも注意が必要です。
人の多く集まる場所、観光地では何が起こるかわかりません。
特に、小さな子供・妊婦などの免疫力が低い人が感染すると
命にかかわる病気です。
平均で、このウィルス感染・発病後の死亡率は15~30%とされています。
このクリミア・コンゴ出血熱はエボラ出血熱同様
日本では、一種感染症に定められています。
外国へ観光後、急な高熱が出た場合はすぐに病院に行くことをおすすめします。