2016年リオ五輪オリンピック、8月11日女子体操個人総合種目決勝にて
アメリカのシモーネ・バイルズが62.198という高得点で圧倒的な勝利を飾った。
2位は同じくアメリカのアリー・レイズマン選手60.098と総合で2点物差はあるものの
彼女も力強い演技と笑顔で堂々の2位を勝ち取った。
3位に入ったのは、ロシアのアリーヤ・ムスタフィナ選手である。
同じ組で戦った彼女は、2種目を終えた時点で暫定1位を獲得していた。
しかし、その後シモーネの得意な平均台・ゆかと種目が続き得点に大きな差が出てしまう。
シモーネの平均台では、高度な技を連続でこなし着地にふらつく様子も見せたが
彼女の得意技平均台でのバク転後の後方宙返りを連続で決めた。
このような技は、他の選手にはまねできない高度な技であり見ている観客からも
感性の声が上がった。
今年2016年に行われたチャンピオンシップでも、シモーネはこの技を披露しているが
その時よりも今回のリオ五輪では、完成度は高く最後ふらつくことはなかった。
彼女の最後の種目「ゆか」は、彼女のジャンプ力を最大限に披露できる得意種目である。
リズムに合わせて、可愛く踊る間奏とは別人かのような度迫力で高いジャンプを見せる。
他の選手とは、けた違いのジャンプ力・回転力で解説者も驚きを隠せていなかった。
演技後に解説者は
「彼女のジャンプ力・技は今までにない高度なものです。
スローモーションで見ても目が回りそうな速さで彼女は演技を行っていますね」
1972年に史上初の最高得点(10点満点)を出したナディア・コマネチを超える選手ともいえるだろう。
ちなみに、コマネチの後数度にわたって10点満点が出るようになり体操選手協議会でルールが改正された。
高度の低い安全パイで10点満点を出すことは、今後の選手の向上心をそぐものであるとし、
満点10点が正式に出ない得点方法へと変えられ、安全パイの完成度を上げるよりも高度の高い演技に臨んだ選手の方が
有利になる得点性になっている。
このことからも、他の選手にはできない高度な技を連発するシモーネ・バイルズは
世界一の無敵の選手だとも言えるだろう!
今回の決勝の演技は、本当に素晴らしかった。どれも完璧だった!